2012年2月6日月曜日

何を信じれば良いのか



オンライン口コミサイトの「食べログ」で始まって、多くのユーザーがいる「Amebaブログ」まで影響が出てきている、ステマ騒動。

少し書いてみました。


ここ1、2ヶ月ステマという言葉をよく聞くようになりましたよね。

日本では昔からこのようなことは「サクラ」と言われていたので、別に新しいものではないと思うのですが、今まで「サクラ」と言われてもただ何となく「あぁー」くらいの意味にしか私も感じていませんでした。
しかし、最近のステマ騒動ではネットメディアの普及に伴った「口コミ」の効果がより大きなものへとなったため、多くのメディアでその内容が丁寧に伝えられて、ステルスマーケティングという意味を「消費者が騙され企業が儲かる」みたいに捉えるようになり、これほどの騒ぎになっているのかもしれません。


そもそも問題のステマを簡単に言うと、
「関係性の明示が一切なく、内容もコントロールされている口コミ」などのマーケティング手法です。

もっと細かい消費者庁の定義によると
1.いわゆるフリーミアム(基本的なサービスを無料で提供し、高度な、あるいは、
追加的なサービスを有料で提供して収益を得るビジネスモデル)における
正確でない「無料」といった表示 

2.目立たない箇所に断片的に「事実」を記載しているとしても、全体として
消費者に誤解を与え得るような表示

3.口コミサイトにおけるサクラ記事など、広告主から報酬を得ていることが明示されないカキコミ等

4.共同購入サイトなどのフラッシュマーケティング(割引クーポン等を期間限定で
販売するマーケティング手法)に係る二重価格表示

5.たとえばアフィリエイト(販売事業者のサイトへのリンク広告を貼るサイトに対し、
リンク広告のクリック回数等に応じた報酬が支払われる広告手法)の
リンク元サイトによる不適切な広告表示など、第三者による不適切な表示

6.個人たる販売者による不適切な表示
となるようです。

最近の事例を挙げると

"2chにおいて商品やサービスを賛辞する投稿が販売企業のリモートホストからであることからステマがバレてしまった事例や、某アニメ制作会社が某まとめブログのアフィリエイトIDの入ったリンクを公式サイトに掲載し、ステマ疑惑がとりざたされた事例もある。"

というものがあります。

食べログの例では、紹介されているお店を評価をあげるためにお金を利用するという「信頼」の部分にうまく漬け込み、利用者を騙していたことから、テレビ沙汰にもなりましたよね。

また、今回問題になったAmebaでもバイラル力のある、芸能人やブロガーに金銭を渡して、PRしたい商品をブログで自然と紹介させるといった手法で話題になりました。
分かっている人もいるとは思いますが、そういうものを知らない人は憧れの人がオススメしているのだから「間違いない!」と思って、紹介している商品を買ってしまうことがある人はいますよね。

似たようなことが海外でも最近起きていて、
海外ではAmazonVIP Deals」というお店から買った商品の箱を開けると一通の手紙が入っていて、「レビューを書いたら全額返金します」という赤字覚悟のステマ?を決行しています。お陰様でレビューは4945件で評価も4.9を獲得しました。発覚後にこのお店が速攻消されたことは言うまでもありませんが。


アメリカでは数年前に結構深刻な問題に発展して、2009年に広告代理店などで構成する業界団体「WOMMA」が依頼主との関係や金銭の授受の明示を定めたガイドラインを発表しています。

日本での対応も早急にしていただきたいところだが、一筋縄ではいかなそうな気配もします。

そもそもどこからが、「ステマ」なのかが非常に難しいと私自身感じました。
一瞬、あれ?テレビショッピングとかで芸能人が「これ絶対買います。だって素材がいいんだもの」みたいな発言とかもそれに値するのかなって考えてしまいました。

広く消費者にステマという言葉が浸透しすぎてしまった場合、芸能人がツイッターで「この商品がいい!」と言っても、常にステマ電波を走らせて警戒している私達は「ステマだ」と言ってその商品を逆に批判することにもなるかもしれませんよね。


そうなった場合、メディアの立ち位置は厳しくなるかもしれません。
このような騒動が一回起きてしまって、PRに対しての消費者の警戒心が拭えないのであれば、マーケティングの手法にも何らかの変化が起きるのも時間の問題ですかね。

たった数年前までは「メディアのブームには流されないぞ」という人がインターネットを利用していましたが、もはやそれはとっくに昔の話なのです。
私たちはそのようなメディアの餌食にならないよう十分に警戒が必要なのかもしれません。


この一連の騒動や問題のお陰でクライアントや広告業界は今後どのような対策をとってくるのか要注目です。


以下は参考までに
2chまとめブログ http://hakadoru-sokuho.com/archives/1716
・「最高で250万円」という芸能人ブログ広告も ステマに業界危機感、健全化へ動く http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1202/06/news056.html

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